うちゅうブルーイング「Obsidian Tower」は、4回ドライホップを施したQDH TIPA。バナナスムージーのような濁りと粘度、柑橘やバナナの香り、強烈な旨みとアルコールの刺激が一気に押し寄せる超濃厚な一本。通常のビールとは一線を画す、体験型とも言える圧倒的インパクトを持つクラフトビール。
本記事では、香り・味わい・缶デザイン・ペアリングまで詳しくレビューします!
Obsidian Tower|ビール情報
| ビール名 | Obsidian Tower(オブシディアンタワー) |
| ビアスタイル | QDH TIPA |
| 原産国 | 日本 |
| アルコール | 9.0% |
| 内容量 | 350mℓ |
| ブルワリー | うちゅうブルーイング |
| 原材料 | 麦芽(外国製造)、小麦、糖類、オーツ麦、ホップ |
テイスト

- 香り:★★★★☆
- 甘み:★★★☆☆
- 酸味:★★★☆☆
- 苦味:★★★★☆
- 旨み:★★★★☆
ペアリング
- 生ハム
- ベーコン
- 濃い味のフライドポテト
- スモークされたソーセージ
あまりに濃厚なので、塩気のきいたメニューに合わせたい。だが結局はこのビールが勝ってしまうと思うので、潔くこのビール単体で楽しむのが良いんじゃないでしょうか。
まず初めに
ラベルに描かれているのは、どこかの星の風景か。
その幻想的な風景に思わず心を奪われる。
このビールの名前にもなっている「Obsidian Tower」は「黒曜石の塔」という意味。
その名の通り、風景の中央にはスケールが推定できないほど巨大な塔がそびえ立っている。
このビールに関して、飲む前に特筆すべきことが2つある。
まず一つ。
こちらのビールのビアスタイルは「QDH TIPA」である。
…はて?
IPAなら聞いたことあるけど、「QDH TIPA」って何?なんかのプログラミング言語?
そう思って調べてみると、QDH TIPA = Quadruple Dry Hopped Triple IPA(4回ドライホッピングしたトリプルIPA)という意味とのこと。
あまりにも唯一無二すぎるビアスタイルだが、要するにめちゃ濃いということだ。
そしてもう一つ。
こちらのビールのアルコール度数は脅威の9%だ。

QDH TIPA?アルコール9%?
知ったこっちゃない!
美味けりゃいいのさ!さあ、さっさと飲みな!!!
Obsidian Tower|見た目・味わいレビュー
…さて、やっと飲んでいくわけだが、こちらのビールはその特殊な製法のせいか、かなり濁っていてバナナスムージー見たいな見た目をしている。
香りは柑橘とバナナを合わせたようなイメージで、その中にハーブの香りも隠れている。
口に含むと、まずはそのモッタリとした質感に驚く。
やや粘度を感じるまろやかな触感だ。
そしてすぐに、ガツン!と来た。
甘みと酸味が舌にじんわりと広がったかと思うと、すぐさま強烈な旨みが押し寄せる。
次いで、下の上にヒリつくような刺激が感じられる。おそらくアルコールの刺激だろう。
やっとの思い出飲み込むと、鼻からふわっとバナナっぽい香りが抜けていき、口の中は未だ先ほどの刺激に驚き続けている。。
とにかく濃厚。まるで台風のように一気に押し寄せ、口の中をかき乱してすぐに去っていった。
通常のビールの2倍、3倍、いやそれ以上の旨みと香り、刺激。
到底信じられない体験である。
なにか「宇宙的な技術でビールを10倍に濃縮することに成功したんです!」と言われた方が納得できる。
例えが絶望的に下手なのだが、家系ラーメンの中でも物凄く濃いスープの店がある。
あのスープを思い出して欲しい。
あらゆる旨みが凝縮されまくったあの液体。
このビールにはそれに通づるものがある。
スプーン一杯で他のビールを凌駕してしまうような、そんな気すらしてくる。
僕はこのビールを飲んだ時、頭の中に宇宙を見た。
酔いどれ雑談
うちゅうブルワリーのビールはそれなりに有名で、日本のクラフトビールを代表する商品も多くある。
だが筆者はあまりこのメーカーのビールを飲んで来なかった。
今回で衝撃を受けた筆者は、おそらくこのメーカーのファンになってしまうだろう。
もちろん、ここまで濃い味を求めていない人は多くいるだろうし、人によっては「こんなのビールじゃない!」という人もいるだろう。
しかし、それがいい!
実験的なビールを作ることこそ、クラフトビールメーカーの特権だろう。
まして、「宇宙」の名を冠すならそこまでやったっていい。
いや、もっとやったっていい。
ああ、ビールとはなんと楽しいものか。
自宅にいながら宇宙旅行のような体験ができたり、はたまた爽やかなそよ風を感じることができたり。
味わいと香りを通じて、さまざまな世界を見ることができる。
ああ、ビールに出会えてよかったな。
ふと気がつくと、うちの猫が僕の周りをウロウロと歩いている。
筆者の自宅には猫がいるのだが、彼はよく僕の周囲をウロついている。
床の臭いをくんくん嗅ぎながら、椅子の脚に頭を擦り付け、スタスタと歩いてベッドの下に消えていく。
再び出てきたかと思えば、今度はソファで爪研ぎを初め、再び椅子の脚に頭を擦り付ける。
構って欲しいのかと思って手を伸ばしてみると、「ええっ、何ですか…?」とでも言うかのように迷惑そうな顔をするから困る。
そして僕が椅子を引くたびにその音にビビって、ベッドの下に逃げていく。
何を考えているのか、何が楽しいのかよく分からない愉快なやつだ。
ああ、9%ってすごいよね。
もはやビールじゃないもんね。
それってもうストロングだもんね。
そうか、世の中の若者たちはこんな度数のお酒をストローとかでちゅーちゅー飲んでいるわけか。
それはヤバいわ。日本ってすごいよね。
僕の足元をウロウロしている焦茶色の猫が、だんだんよく焼いたパンに見えてきたので、そろそろ眠りにつくことにしよう。
ほかほかのパンと一緒に寝るのも、悪くはないだろう。



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